平成20年12月1日 月曜日

電源装置

Filed under: 電子工作, ジャンク — とめくぎ @ 1:29:22

秋葉でじゃ無いけどKENWOODの電源装置を入手した。PD35-10で4千円。
電源入るけど電圧出ない、との事で、裏のリモート端子の緩みとか渡りバー紛失を期待してポチり。
PD35-10
物が早速届き、箱から取り出すとすっげぇ重い!
若い頃は腕で重さを感じたりしたけど、この歳に成ると腰で重さを感じるようになる。
ヤバイ!
ネットで仕様をみると、ほぼ同等の後継機種が14kgだそうで、これは重いな〜。
まあ、スイッチング式じゃないし、10Aをこなす分量の銅と電磁鋼板の塊だからな。

電源を入れてみると、確かに電源ランプが点灯はするものの、ツマミを回しても無反応で出力はなし。
裏のジャンパも付けて見たりしたけど、変わらず。やはり故障っぽいな。
幸い焦げ臭いニオイ等はないので致命的な故障は無いと願いたい。

中を見る前にまずは掃除。
外側は割と掃除してあるんだけど、ファンが凄い汚い。ホコリがビッチリです。
これをコンプレッサーで吹き飛ばし、残りを掃除機のブラシで吸引。だいぶきれいになったトコロで電源投入。
ぐごごごごーと轟音が!
どうやら、ホコリを取り除いた事でファンの軸受けが逝ってしまったみたいです。
コンプレッサーで吹いただけなのに。(軸が壊れるので羽根には触れない)
知らんメーカのAC100Vの軸流ファンだからなー。ジャンクでも千円ちょっとするなぁ・・・。
これは電気が出るまで治ってから交換するか。ソレまで電源コードは取り外し。

DMMでテストポイントを当ると、+15Vが出てません
-15Vは来ているので+15Vの回路に問題がありそうです。
この電源回路は主電源回路とは別になっており、この回路で電源装置全体の制御を行なう回路の電源を供給しています。
そりゃぁOPアンプの片電源来なけりゃ動かんわなぁ・・・。

PD35-10_1
この基板には新電元のブリッジが4つ乗っており、都合4つの電源回路が乗っております。
最初はこの基板に2つある7815を疑ったのですが、ICの足に直接DMMを当てたところ、電圧は正常でした。

テストポイントから遡って回路を追うと、基板中央にあるアルミ板にくっついているトランジスタとツェナーで
構成された電源回路が今回の病巣であると目星をつけました。

全部三端子レギュレータじゃないのは何か理由があるのかな?
トランジスタの定格から推測すると、この回路も1Aも取れない回路だと思うんだけどー。

しかし、トランジスタかツェナー、制限抵抗の不良を疑いましたが、テスターで当る限りでは問題なさそうな値でした。
続いてトランジスタまで電気がキチンと来ているか調べてみたところ、なんと電気来てません。
そもそも、この回路の電源は何処からとっているんだー。

PD35-10_2
付近のコンデンサを引っぺがしたところ、電解コンデンサの下から電源を取っていることが判り
そことトランジスタのコレクタ間を測定すると∞に!これだ!
目視だとキチンとトランジスタのコレクタまで繋がっているんだが。不思議だ。

コンデンサを固定してた接着剤や、電源のパターンに跨るマイラーコンデンサを取り除いたところ、
接着剤とマイラーコンデンサーに覆われた部分でパターンが無くなってます。
PD35-10_3
コンデンサーは液漏れしていなかったものの、どうやら、クラックが入ったところが
長い年月をかけて焼損した模様で、黒ずんだクレーターのように成っておりました。

ホコリの量といい、工場か研究施設で長時間連続稼動していたようです。
とりあえず、パターンの破断はジャンパを飛ばし、コンデンサはブロックコンデンサー以外を交換することにします。
(ブロックコンデンサは高い!)
さてはてどうなるかなー。

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